初めての歯科用3Dプリンター導入を検討している方向け!「Foto 9.25」導入検討ガイド
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初めての歯科用3Dプリンター導入を検討している方向け!「Foto 9.25」導入検討ガイド

更新日:3月26日


Foto 9.25 導入検討ガイド

歯科用3Dプリンターを初めて導入される歯科医院、歯科技工所は年々増えていると実感しております。数年前に導入したけど、調子が悪くなったり造形がうまくできなくなったことで、買い替えを検討されているというご相談も多く受けます。「歯科用3Dプリンターは種類が多くてどれを選べば良いか分からない、何から始めたら良いか分からない」という方のために、Foto 9.25 導入検討ガイドをご用意しました。これを読んで、たくさんある選択肢を一気に減らしていただければ幸いです!笑


※3Dプリンターの基礎知識は省いていますので、知りたい方は「3Dプリンター、基礎知識」等の検索ワードで記事を探してみてください。



▼目次
①3Dプリント造形の流れ
②おすすめの導入セット
③保守サポートについて
④レジンの種類について
⑤材料コストと造形時間について
⑥消耗品とランニングコストについて
⑦3Dデータ出力ソフトについて
⑧後処理について
⑨必要なスペースについて
⑩設置場所について

3Dプリント造形の流れ
3Dプリンター造形の流れ

  1. 口腔内スキャン:iTeroなどの口腔内スキャナーでスキャニングし、模型のデータを作成。

  2. データの取込&調整:スキャンデータを取り込み、造形用にデータの調整やサポート材を作成

  3. 3Dプリント造形:作成したデータを3Dプリンターに転送して造形を開始。

  4. 洗浄:仕上がった模型はレジンの種類に合わせて水道水またはアルコールで洗浄。

  5. 乾燥:模型の表面に付着している水分をエアブローガン等を使用し完全に乾燥させる。

  6. 二次硬化:二次硬化機を使用し模型にUVライトを当てて硬化。最後に形を整えて完成です。



おすすめの導入セット

プリンタ.comでは、初めての3Dプリンター導入におすすめのセットを販売しています。

価格はなんと税抜価格40万円を切る、394,800円。

セット内容

Foto 9.25 6K 歯科用3Dプリンター + 2年間デンタルサポート + リモート設置講習
  • 簡単操作で使いやすく、メンテナンスもしやすいベストセラー商品!

  • 保守サポートも付属。基本的な操作、造形不良の際もお気軽にご相談いただけます。

  • リモート設置講習では電話と遠隔操作で商品の開封からプリントまでサポートします。 ※デンタルサポートは1拠点1契約で加入をお願いしています。

Wash and Cure 3 Plus (二次硬化機)
  • 歯科模型6~7個分が入る大型サイズ。

  • タッチパネル操作で使いやすく新しくなった二次硬化機。


水溶性ブーストレジン 1,000g
  • 水道水で洗浄できる!

  • アルコール洗浄不要で扱いがめっちゃ楽!

  • 嫌なレジン臭がなく、絵の具ほどのにおい。

  • 樹脂アレルギーを引き起こしにくいレジン。

  • グレー/ホワイト/オルソホワイト/ミルキー/クリアの5色からお選びいただけます。



保守サポートについて

サポート内容

  • 丁寧な初期設定のご説明から、パラメーター設定のご相談、トラブル時の対応、修理・点検などの保守サービスをご提供いたします。

  • トラブル対応等は遠隔で実施。より早い対応+低価格でご提供しています。

  • 公式LINEにて写真付きで連絡いただくこともでき、よりスムーズにサポート対応することができます。

  • 遠隔サポート対応後に修理が必要と判断した場合は、本体を配送していただき、当社にて修理し返送いたします。


デンタルサポートの詳細はこちらに記載しておりますので、気になった方は左の>マークをポチッとしてください。

◇基本サポート(平日10~17時、祝日・休日を除く)

  • 電話、SNS、メールでの優先サポート対応リモートデスクトップでの遠隔サポート機器の設置場所や設置方法に関するご相談機器の操作方法に関するご相談各種レジンパラメーター(※1)の詳細なご相談

  • 造形やサポート材の設計に関するアドバイス(※2)

  • 修理部品、作業料金を特別価格で提供(※2)

  • 造形代行サービス作業料金の割引故障時に代替機を特別価格で貸出(※3)


デンタルサポート期間が終了しても安心!

さらに1年間毎に最長5年まで保守期間を延長することができます(¥48,000/年) 



◇修理サポート:返送いただいた本体の修理点検


追加オプションサービス出張修理サポート : ¥100,000※4(修理不可と判断した場合は、同等商品を割引価格にて提供いたします。) 


保証除外項目

  • 消耗品 (レジン各種、レジンタンク、レジンタンク用フィルム、プラットフォーム、LCDスクリーン、LEDモジュール、スクリーン用ケーブル)

  • 火災、地震、風水害、落雷、その他の天災(天変地異)よる故障および損傷

  • 誤った使用法、他の機材を原因とする障害、人災(いたずら、分解・改造、運搬中による落下等)による故障および損傷や変形

  • 設置環境による破損(高温多湿、腐食性を有する環境や加湿器に隣接など)

  • レジンをこぼしたことが原因の故障コンピューターウイルス等の感染よる、不具合・故障

※1 当社で取扱のないレジンはサポート対象外となります。

※2 別途送料を頂戴します。

※3 別途デポジット料と送料を頂戴します。

※4 別途交通費を頂戴します。




レジンの種類について

レジンの種類

何を制作するために3Dプリンターの導入をお考えでしょうか?

造形するものによって使用するレジンを合わせる必要があります。

 

ブーストレジン

ブーストレジンオルソホワイト
















矯正歯科、院内でご利用の場合は「ブーストレジン オルソホワイト」がお勧め。

オルソホワイトは石膏のような白さを表現しており、矯正用模型用などにおすすめです。


幅広い用途で使えて、水道水で洗浄できる「ブーストレジン」は洗浄用のアルコールを必要とせず、樹脂アレルギーを引き起こしにくく、作業時のニオイも気にならないため発売以来人気の商品です。


5色のラインナップで展開していますので、用途に合わせてお選びください。

オルソホワイト / グレー / ミルキー / ホワイト / クリア



 

モデルレジン

ブーストレジンオルソホワイト
















模型用では「モデルレジン」が低価格でお勧めです。

モデルレジンは歯科の補綴物製作模型、修復模型、インプラント模型、研究用模型の製作に特化したレジンです。模型の表面は滑らかで、収縮が少なく反りや変形を抑えたハイエンドレジンです。色調は、石膏で評判の良い「ジーシー ニューフジロック」の「アラバスタアイボリー」に合わせて調合しておりますので、石膏模型から3Dプリント模型に抵抗なく移行いただけます。また、耐熱性があるため、シートの圧接(真空成型)も可能です。


 

トレーレジン

ブーストレジンオルソホワイト
















個人トレー用では「トレーレジン」がお勧めです。

生体適合性のあるクラスIのレジンです。剛性があり、あらゆる種類の印象材に適しており、高品質で高精度の個人トレーがプリントできます。


 

SGレジン

ブーストレジンオルソホワイト
















サージカルガイドの制作には「SGレジン」をお勧めしています。

サージカルガイド用材料として一時的に口腔内に入れて使用することができるクラスⅠ材料のレジンです。高精度であるため、プリント直後にドリルスリーブを簡単に挿入できます。手術中の精度をさらに高めることができます。アルコール消毒液を使用しても変化しません。※蒸気滅菌には非対応


 


材料コストと造形時間について

材料コストについて

  1. レジンの種類 (レジンの種類について をご参照ください)

  2. レジンの使用量(模型の形状や口蓋の有無、造形する物の容積、高さやサイズ) この2点によって変動します。下図をご参照ください。

造形見本一覧
造形にかかる時間と材料コストを表したもの


造形時間に影響するもの
  • 造形物の高さ

    • 造形物の高さが高ければ高いほど、造形時間は長くなります。

    • 上図の場合、[3]のように個人トレーを水平に置いた場合は、1時間45分で仕上がりますが、 [4]のように縦に置くと高さが倍以上になるため4時間10分かかりました。ただ、縦に置いた分だけ、造形範囲を生かして、5個同時に造形することができました。この場合1つあたりにかかった時間は4時間10分÷5=50分 ですので、造形がうまくできた場合は、こちらの方が効率が良いということになりますが、その分、失敗するリスクも大きくなるので、パラメーターの調整が重要になります。


  • 口蓋の有無、空洞化の有無

    • 空洞化することで造形物ないのレジンの使用量を少なくして、レジンを節約することができます。しかし、空洞化することで、サポート材が必要になったり、失敗のリスクも同時に大きくなります。

    • 口蓋有無、空洞化有無の造形パターンは下図をご参照ください。



  • 積層ピッチ

    • 積層ピッチはμm(ミクロンメートル)と言う単位で表されます。

    • 積層ピッチの数値が大きくなるほど、表面に積層痕が目立ち、仕上がりの滑らかさは無くなっていきますが、造形にかかる時間は短くなります。下図1の場合、造形時間は33分です。

    • 数値が小さいほど、プリントの層が細かく積み重なり、表面の「積層痕」が目立たなく、表面の仕上げがより滑らかで美しく表現できます。しかしその分、造形にかかる時間も長くなります。下図2の場合、造形時間は105分です。

    • 求められる精度と、時間に合わせて積層ピッチを設定してください。



  • レジンの種類(粘度)

    • 粘度が高いレジンは、プラットフォームやレジンタンクからの流れが遅くなる上に、硬化に時間がかかるため、照射時間を長くする必要があります。そのため、造形にかかる時間が長くなります。

    • 一方、粘度が低いレジンは、より滑らかに流れ、硬化にかかる時間は短く、造形にかかる時間が短くなります。



消耗品とランニングコストについて

消耗品

Foto 9.25では専用のレジンタンクと交換フィルムを消耗品としてご用意しております。 



 
3Dプリント後処理セット

レジンタンク Foto 9.25用

12,000円






プリントするペースが多い場合は作業後に、レジンタンクを取り替えるだけで次のプリント作業にかかることができ、2種類以上のレジンを利用する場合にも、予備のレジンタンクを備えていれば効率よく作業が進められます。


 

3Dプリント後処理セット

交換PFAフィルム 5枚入り

7,500円






多く造形される方で1ヶ月に1回ペースで交換していただくのが目安です。


 


ランニングコスト

レジン代とレジンタンクの交換フィルム代が主にランニングコストに計上されます。 

フィルムの交換目安:月1回交換が目安(10,000〜15,000層)

レジン (1,000g)

15,000〜23,000円

交換フィルム (5枚)

7,500円



 

関連記事


レジンタンクのフィルムの張り替え

PFAフィルムを交換する

積層回数が10,000層を超えてくると、レジンタンク底のフィルムに細かな傷や濁りが出始め、造形ミスのリスクが高くなってきます。造形ミスのリスクを減らすためにも、定期的にフィルムを交換のメンテナンスをしましょう。.....





 



3Dデータ出力ソフトについて

Foto 9.25購入者には「FlashDLPrint」を無料でダウンロードしていただけます。

iTeroユーザーの場合はスタッフの方が非常に扱いやすいソフトです。














後処理(洗浄・二次硬化)について

洗浄・二次硬化機について

洗浄機能付き二次硬化機はWash&Cure 3 Plus、またはWash &Cure 3がおすすめです。



他社製品でも同様ですが、洗浄機のみでは歯間部分の洗浄が不十分になる傾向にあるので、レジンに合わせて水道水、またはアルコール洗浄液の入った洗浄機で1次洗浄した後、Foto 9.25に付属している洗浄ブラシを使用し、しっかりと2次洗浄していただくことをおすすめしております。



 

3Dプリント後処理セット

Wash&Cure 3 Plus

55,000円





歯科模型6〜7個分が入る大型サイズ。本体のダイヤルを回すだけで照射時間の設定ができ、ダイヤルを押すだけでスタートするシンプルな操作感で使いやすい二次硬化機です。


 

3Dプリント後処理セット

Wash&Cure 3

34,000円






歯科模型3〜4個分が入る小型サイズ。本体のダイヤルを回すだけで照射時間の設定ができ、ダイヤルを押すだけでスタートするシンプルな操作感で使いやすい二次硬化機です。


 




洗浄液について

当社で取り扱うブーストレジンは水道水での洗浄が可能ですが、それ以外のレジンは全てアルコール洗浄が必要となります。洗浄液は、アルコール濃度99%以上の高純度アルコール「エタコール7」をお勧めしております。

2次洗浄時に便利な、洗浄液用ボックス、洗浄液用スプレーボトル、サポート材除去用ニッパー等が入った「後処理セット」もお勧めしております。


 
3Dプリント後処理セット

エタコール7 1L

1,980円





 
3Dプリント後処理セット

3Dプリント後処理セット

5,000円





 



 


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3Dプリントの後処理方法

3Dプリンターの造形物(印刷物)を正しい方法で処理することで、精度の高い仕上がりになります。アルコール洗浄が必要なレジンと水道水で洗浄できる水溶性レジンを使用した場合の後処理方法を紹介していきます。.....








 



必要なスペースについて

Foto 9.25


本体サイズ:幅280 x 奥行240 x 高さ465 mm

遮光カバーを隣に置いた時:幅 約600mm

遮光カバーを開けた時:高さ 約800mm



Wash&Cure 3 Plus

二次硬化機を3Dプリンターの近くに設置することで作業の導線ができるのでお勧めです。

本体サイズ:幅312 x 奥行267 x 高さ434 mm

遮光カバーを隣に置いた時:幅 約650mm

遮光カバーを開けた時:高さ 約800mm



⑩ 設置場所について

スペースの確保も重要ですが、設置場所に相応しい条件を満たす場所であることが必要です。


水や粉塵が飛散しにくい場所

水や粉塵がかかったり、吸い込んでしまうと機械の故障につながります。


シンクがある部屋

水場があると造形物の洗浄時に移動を最小限にできて、作業しやすくなります。


振動の少ない場所

液体レジンは振動起こりやすい場所だと造形時の精度に影響が出てしまいます。


安定した温度が確保できる場所

  • 20~25℃

  • 高温多湿でない

  • 直射日光が3Dプリンターに当たらない


設置場所、設置方法もお困りの場合はぜひご相談ください!



 

レジンの濾過が完了した人

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

Foto 9.25にご興味を持っていただきありがとうございます。

もし他に知りたいこと、不明点がありましたら

ぜひコメントやお問い合わせフォームよりご連絡ください!

お求めの際は、お近くのディラーへご連絡頂くか、プリンタ.comからも購入できます。以上、Foto 9.25 導入検討ガイドでした!


 






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